Account Executiveという肩書はエグゼクティブ?
Cimplex Marketing Group Inc.はロサンゼルスに拠点を置き、グローバル事業を展開する日本企業を市場調査とマーケティングの分野で支援する日系の会社です。
アメリカでよく見かける肩書にaccount executiveというものがあります。日本語でも「エグゼクティブ」と使うように、名詞のexecutiveは「幹部、重役、高官」、形容詞は「経営権のある、決定権のある、実行力のある」の意味を持ちます。そのためaccount executiveと聞くと偉い人のように思ってしまいますが、経営権とは関係なく、たいていは普通の社員です。
目次
アカウントエグゼクティブの意味
Accountは「アカウント、口座」で、これは取引先のことを示します。Executiveは取引先アカウントを管理する「担当者」に相当します。1)のようにaccount executiveで「取引先担当、顧客担当、営業担当」となります。2)のようにaccount managerと呼ぶ企業もあります。
1) Account Executive
(顧客担当)
2) Account Manager
(取引先担当)
もとは広告業界が使っていた肩書のようで、日本の辞書を引くと「広告業の顧客主任」のような訳が出てきますが、今では広告に限らず幅広い業界で使われています。アメリカではAEと省略して「営業」として定着しています。
営業職を表す英語の肩書
営業に関連した英語の肩書はほかにも多数あります。以下のようにsales(営業)とつくものは、新規の顧客開拓に焦点を当てたポジションであることが多いです。
3) Sales Executive
(営業責任者)
4) Sales Manager
(営業主任、営業課長)
5) Sales Associate
(営業部員)
新規事業の開発に特化した営業職はaccountやsalesの代わりに、business development(事業開発)とつける企業もあります。
6) Director of Business Development
(事業開発課長)
7) Business Development Manager
(事業開発マネジャー)
日本でも「インサイドセールス」という言葉を聞くようになりましたが、inside salesは内勤型の営業を指します。見込み顧客や顧客を訪問して営業するfield sales(外勤営業)と異なり、電話、メール、ダイレクトメールなどを通じて営業活動を行い、契約を取る職種です。8)や9)のような肩書があります。国土の広いアメリカではインターネットが普及する前から内勤営業が行われており、インサイドセールスの先進国と言えます。
8) Inside Sales Representative
(内勤営業担当)
9) Director of Inside Sales
(内勤営業課長)
「担当者」として使えるRepresentative
「営業担当」にはrepresentativeという単語もあります。Representは「代表する」という動詞なので、representativeは会社を代表して外部に接する人ということになります。10)や11)のようにaccountやclientと組み合わさると法人アカウントの担当者という意味合いが強く(いわゆるBtoBの取引)、個人顧客が対象の場合は(BtoCの取引)12)のようにcustomerと組み合わせます。
10) Account Representative
(顧客担当)
11) Client Representative
(顧客担当)
12) Customer Representative
(お客様係、カスタマーサポート)
日本語でよく「レップ」と言いますが、このrepresentativeから来ているカタカナ語です。
あわせて読む:
「代表、代理、担当」など広く使われるrepresentative