Cimplex Marketing Group Inc.はロサンゼルスに拠点を置き、グローバル事業を展開する日本企業を市場調査とマーケティングの分野で支援する日系の会社です。
アメリカに暮らす日本人は2022年現在、約50万人と推定されます。在米日本人の数は過去20年以上にわたって増加傾向が続いています。
外務省が管理する在留邦人届に基づいたアメリカ在住者は2021年10月時点で42万9889人、国別では第1位です(*1)。日本国籍を持ち、3ヵ月以上海外に滞在する人が在留届を各地の領事館に提出します。任意の届け出なので提出しない人もいますし、3ヵ月未満の短期滞在は届け出が不要です。そのためこの数字より多くの日本人が暮らすのは確かです。
全世界では134万4900人の日本人が日本国外に在留している統計なので、その約3分の1がアメリカに暮らしていることになります。
アメリカ在住の日本人は24年間で1.5倍増加
上のグラフからも分かるように、在米日本人は増加を続けていて、1997年の28万4006人から2021年までの24年間で51.3%増となっています。全世界も1997年の78万2567人から2021年の134万4900人と71.8%増で、日本人にとって国外で暮らすことがより一般的になってきていると言えます。
米国永住者が過半数
最近の特徴として、米国永住者の増加が目立っています。1997年には全体の約3分の1だった永住者ですが、現在は過半数を超えて長期滞在者より多くなりました。「長期滞在」とは通常ビザを取得しての滞在で、企業の駐在員や留学生がその代表です。近年はビザが取りにくいといった背景から、永住権、さらには米国市民権を取得する人が増えています。
この統計には米国市民権を取って日本国籍を失った人は含まれていませんが、その人達を「日本人(日本出身者)」として含めると永住者の割合はさらに増えることになります。
日本人が最も多い地域はロサンゼルス
地域別の人口では以下が上位となっています。
地域 | 在留邦人人口 | |
1位 | ロサンゼルス都市圏 | 6万7107人 |
2位 | ニューヨーク都市圏 | 3万9932人 |
3位 | ホノルル | 2万3863人 |
4位 | サンフランシスコ都市圏 | 2万89人 |
5位 | サンノゼ都市圏 | 1万5600人 |
6位 | シカゴ都市圏 | 1万2271人 |
7位 | シアトル都市圏 | 1万1856人 |
ロサンゼルスは世界の都市別で見ても第1位で、日本人が最も多い地域となっています。
米国勢調査の “Japanese” は150万人
アメリカの国勢調査であるUS Censusによると、2020年に実施された国勢調査で “Japanese” の人口は約150万人となっています(*2)。その定義は「日本のルーツを持つ人」と広く、アメリカ生まれの市民である日系二世やそれ以降の世代、上記のような日本国籍の人、日本出身でありながら市民権を取得して帰化した人など様々です。
そのうち日本語を理解するのは約半数、70~75万人と言われています(母国語、外国語としてなどレベルは問わず)。その中の約43万人が在留邦人届を提出している日本国籍保持者ということになります。
ちなみにアメリカの総人口は約3億3144万人であるため、150万人のJapaneseはそのわずか0.45%です。
*1 外務省領事局「海外在留邦人調査統計」。毎年10月に集計を行い翌年5月に報告書を発行。2022年7月時点の最新報告書は令和4年度版(2021年10月集計、2022年5月発行)
*2 US Census 2020 速報