Signとsignatureはとても間違えやすい単語なので整理します。動詞のsignは「署名する」という意味です。以下のように使います。
1) Please sign your name here.
(ここに署名して下さい)
欧米諸国でsignは印鑑の代わりを果たします。1)のように書いてあったら内容への合意を求めていることになります。
2) Print your name. Do not sign.
(名前を活字体で書いて下さい。署名はしないように)
署名は筆記体で行いますが、その逆が2)にあるprintです。「活字体で書く」という動詞で、すべて大文字で書くことを意味します。
3) I signed a two-year contract with a cell phone company.
(私は携帯電話会社と2年の契約をした)4) Unfortunately the director won’t be able to sign the contract.
(残念ながら、所長は契約に署名することができないでしょう)
3)、4)のようにsign a contractで「契約に署名する、契約する」になります。やはりsignすることで契約が成立することから来ています。なお、4)のwon’t be able という表現はて「~することはできないだろう」と語調を和らげる表現です(参考記事:未来における可能性「~することができるだろう」)
5) May I have your signature?
(署名をいただけますか?
5)は会社で承認をもらう時などに使う表現ですね。日本語で「サイン」と言いますが、「署名」という名詞はsignatureです。これを間違える人がとも多いので気をつけて下さい。Can I have your sign?と言ってネイティブをよく混乱させています。
名詞のsignは「標識、看板、記号、兆候」などの意味です。「お店のサインが出てるので来ればわかります」のように言いますよね。そっちのほうの「サイン」です。ですからCan I have your sign?と言うと、ネイティブには「あなたの看板をいただけますか?」に聞こえてしまいます。
ちなみに、著名人などにもらう「サイン」はsignatureではなくautographという単語を使います。ややこしいですね。Can you autograph my t-shirt?(私のTシャツにサインしてもらえますか?)のように「~にサインする」という動詞でもあります。
さらにややこしいことを言うと、作家が本にサインすることはbook signingと言います。書店で本のキャンペーンとして著者を招待して行う「サイン会」はbook-signing event(サイン会)と呼んでいます。
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