Cimplex Marketing Group Inc.はロサンゼルスに拠点を置き、グローバル事業を展開する日本企業を市場調査とマーケティングの分野で支援する日系の会社です。
日本語の「よろしくお願いします」はとても便利で適応範囲の広いフレーズです。これにぴったり当てはまる英語は残念ながらありません。そのため状況や前後関係に合わせて使い分ける必要があります。会話と文書でさらに違ってくるので、何を意図しているのかよく考えてから使いましょう。
会話での「よろしくお願いします」
初対面の相手に挨拶する時の「よろしくお願いします」は以下の1)で代用できます。定番フレーズですね。
1) Nice to meet you.
(お目にかかれて嬉しいです)
その後に続く定番フレーズとして2)があります。例えば、取引先に招かれた時などです。これも「よろしくお願いします」の代わりになります。そして相手も「よろしくお願いします」と返す代わりに3)のように言います。テレビのゲストと司会者のやり取りなどでも、以下は使われます。
2) Thank you for having me today.
(今日はご招待ありがとうございます)
3) Thank you for being here today.
(今日はお越し下さりありがとうございます)
これから一緒に仕事をする人への挨拶には4)や5)のような文が定番です。入社、新しい部署への配属、新しい取引先との顔合わせなど、どれでも使うことができます。
4) I’m excited to work with all of you.
(皆さんと一緒に仕事できるのが楽しみです)
5) I’m so happy to be a part of the team.
(チームの一員になれて光栄です)
何かを開始する前に「今日はよろしくお願いします」と言いますね。例えば、企業を見学させてもらう時は6)のように表現できます。ほかにも先生に対しては、toの後にyour classを持ってきて「授業を楽しみにしていました」のように言うことができます。
6) We’ve been looking forward to visiting your company.
(御社への訪問を楽しみにしていました)
相手に期待を込めて「よろしく」と言う時は7)のように「頼みましたよ、頼りにしてますよ」という意味のcount on youで表します。
7) I’m counting on you!
(頼んだよ、よろしく!)
他人のことを「よろしく」と頼むときは、8)のようにtake care of ~で「~の面倒を見る」と表現します。Take good care ofで「よく面倒を見る」となります。
8) Please take good care of her.
(彼女のことをよろしくお願いします)
助けを依頼する意味では9)のように「お手伝いに感謝するでしょう」と未来形を使って先にお礼をいう表現があります。これも定番フレーズです。
9) I’ll appreciate your help.
(手伝ってくれるとありがたいです)
文書での「よろしくお願いします」
日本語の文書では、最後を「よろしくお願いします」で締めくくることが多いですね。英語にも締めくくりに使う定番表現があります。
メールやファクスでの最後に10)をよく使います。単にThank you.と結ぶのも一般的です。「ご高覧(注目)ありがとうございます」が直訳で、「よろしくご査収下さい」に近いものがあります。
10) Thank you for your attention.
(ご高覧ありがとうございます)
返事が欲しい時の表現として定番中の定番なのが11)です。「連絡が来るのを楽しみにしています」が直訳で、hear from~「~から連絡をもらう」は重要なフレーズです。hearと言っても「聞くこと」に限定しているわけでなく、文書や対面による連絡もすべて含まれます。
11) We look forward to hearing from you.
(ご返信をお待ちいたします)
具体的にお願いしたいことを12)のように入れることも多いです。「報告書のさらなる詳細を見るのを楽しみにしています」が直訳です。
12) I look forward to seeing more details in the report.
(報告書にさらなる詳細をお願いします)
13)のように依頼事項を1つの文章としてまとめ、その後に「よろしく」ということもできます。2つ目の文章は未来形を使っていて「あなたの早い返信が感謝されるでしょう」が直訳となります。
13) Please confirm the latest data as soon as possible. Your prompt reply will be appreciated.
(最新のデータを至急ご確認下さい。早めの返信をお願いします)
手紙やメールの結び(closing)
手紙やEメールの結び(closing)として定番のフレーズがあります。これらが「よろしくお願いします」の代わりになっていると言えます。いくつか例を列挙しておきます。
Best regards (敬具、ビジネスでは最も無難)
Regards (敬具)
Best (敬具)
Warm regards (敬具)
Respectfully (謹んで)
Cordially (謹んで)
以下はよりパーソナルな結びです。ビジネスではあまり使いません。
Very truly yours (敬具)
Yours truly (敬具)
Sincerely (敬具)
With many thanks (感謝を込めて)
Best wishes (心を込めて)
Warm wishes (心を込めて)
以下のように、we look forward to~のといった文章の後に結びの定型句を入れることも可能です。Closingは前後に一行を開けて必ずカンマ (,) を伴います。
14) We look forward to having the updates soon.
Best regards,
Miyuki Sato
(すぐに進捗の報告をお願いします
敬具
佐藤みゆき)